循環型社会を未来のために今私たちにできること
はじめに
調理の際に切り落とした皮や傷んだ部分、食べ残しなど、
ほとんどが「可燃ごみ」として捨てられ焼却処分されています。
臭いが気になる生ごみですが、もともとは栄養分をたくさん含んだ食べ物であり資源です。そこで、生ごみを少しでも堆肥化する活動を普及させたく、ミミズを使用した環境にやさしいコンポスト容器を開発しました。
「ごみから有機堆肥へ」
そして堆肥を活用して、再び安心安全でおいしい野菜の生育へ。
地球環境にやさしいサイクルをはじめてみましょう。
ミミズについて
コンポストに適したミミズは、
体調5mm~10mm程度のシマミミズ。
堆肥場や側溝の下に生息していると言われています。
小型で赤みがかったシマ模様が特徴的で生ごみや腐敗している有機物を好んで食べるためコンポスト向きと言われています。
なお、わたしたちがよく見かける庭や畑から出てくるミミズはフトミミズという種類で、主に土の表層に含まれる有機物や土を食べます。土の中に巣穴を作って生息しており、生ごみを食べないためフトミミズはコンポスト向きではありません。
シマミミズの繁殖
雄雌同体の生物で、交尾後に卵(卵包)を産みます。卵は3週間で孵化し約8週間で大人へ成長します。
それぞれのミミズが短期間に産卵を繰り返すことで繁殖し、生ごみの処理量も徐々に上がってきます。
コンポストに入れて良いもの・悪いもの
ミミズには歯がないため、基本的に固いものは食べられませんが
バクテリアと協力して分解するため、ある程度のものは食べられます。
コンポストへの食べ物の入れ方
生ごみはできるだけ細かくすることで表面積が広がり、
バクテリアがより分解しやすくなります。
STEP
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蓋を開けて、一番上の段の土をしっかりと掘る
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掘ったスペースに生ごみを投入
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土をしっかりと被せて、生ごみを隠す
ミミズコンポストで最も注意することは、乾燥です。水はしっかりあげてください。
*乾燥する時期や室内・夏場などは特に乾燥に注意しましょう。
土をつまんだ時に、指に土がしっかりつく程度の湿り気がベストです。
簡単に湿度を保つためにも、新聞紙を土に被せることを推奨しています。
土の表面に新聞紙を1枚被せてあげて霧吹きをしてあげると◎
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生ごみがコバエに見つからないように更に隠すため。
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土の乾燥を防ぐため。
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シマミミズは新聞紙も食べます。
定期的に掘り起こすことで、土の中に酸素が入り、シマミミズがより原気になります。
水・空気(酸素)、えさ、土(定期的に入れる)、そして愛情(愛着)が大切です。
育つ過程も楽しみながらやってみてください。
ミミズが消化できる期間と量
1日に食べる生ごみの量
ミミズ500gの場合
500g×1/2=250g
※環境やあげる生ごみにもよるのであくまでも目安です。
ミミズ一匹の体重は約0.4gで、
1日に食べる生ごみは自分の体重の役半分。
例えば、1日に約500gの生ごみを処理するには、
1kg(2500匹)分のミミズが必要になります。
ミミズは半年で、5~10倍に増えるので、半年も経てば、約500gの生ごみを処理できるようになります。
ミミズコンポストの魅力
ミミズコンポストは人生を豊かにします。
1.臭わない
ゴミが臭うのは酸素がないところでゴミが腐るから。
ミミズコンポストでは、酸素が行き渡った状態で生ゴミを腐らせ、ミミズが食べるので臭いはほとんどしません。
2.電気を使わない
ミミズで生ゴミを処理するため電気は全く使用しません。
3.安くて手頃
電動処理機よりも手軽にはじめることができます。
4.場所を取らない
家庭用のミミズコンポストは、ベランダ、庭、軒下など、小さなスペースでも設置可能です。
5.いつでも処理できます
生ゴミが出た時に処分できるためとても衛生的です。
6.良質な堆肥
ミミズとバクテリアによって分解された生ゴミは「黄金の堆肥」と呼ばれるほど大変良質な堆肥になります。
7.楽しくできる
ミミズという生き物を扱うからこそ喜びや充実感を得ることができ、子供たちの情操教育にもつながります。