
「菊花せんこう」が誕生したきっかけ
創業者のアレルギーと除虫菊との出会い
「りんねしゃ」の創業者である飯尾純市氏は化学物質過敏症を抱えており、市販の化学合成された蚊取り線香を使うことができませんでした。そんな中で出会ったのが、防虫・殺虫力のある天然成分を含む植物「除虫菊」を使った昔ながらの蚊取り線香でした。アレルギー症状が出ずにお香感覚で使えたその素晴らしさに感動し、りんねしゃでの取り扱いを開始しました。
危機の到来と全国の支え
取り扱いを始めて2〜3年後、良質な原料の不足や安価な化学薬品との競争により、製造メーカーが廃業の危機に直面します。純市氏は「1年分を前買いして先にお金を支払う」という方法で資金を提供。この考えに全国の自然食品店が賛同し、商品が届く前に1年分を前買いしてメーカーを支え続けました。
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オリジナル「菊花せんこう」の誕生
前買いによる支援を数年続けましたが、業界の諸事情やメーカーの経営交代などを理由に、再び製造継続が難しくなりました。そこで「オリジナルの蚊取り線香を作らなければ」という強い思いから誕生したのが、天然成分100%で穏やかな香りを持つ、りんねしゃオリジナルの「菊花せんこう」です(以来25年以上にわたり愛され続けています)。
原料調達の試行錯誤と限界
作り続けるための除虫菊の確保には、非常に苦労しました。北海道紋別郡滝上町に農地を見つけて自社栽培に挑戦したものの、国内栽培だけでは必要な量を到底カバーできませんでした。その後、海外での栽培にも着手しましたが、現地の法制度の変化や農地トラブルにより突然継続ができなくなり、外資企業として海外で農業に参入する難 しさを痛感することになります。
ケニアへの到達と新たな一歩
「現地企業として参入するのではなく、現地の農家自身がユニオン(組合)を作り、そこを買い支える」という方針のもと、2017年からケニアでの調査を開始。標高や気候条件に恵まれ、他産地の2〜3倍の有効成分を持つケニアの除虫菊に着目しました。JICAの支援事業などを経て、2025年5月にフェアトレードによる原料輸入が正式に開始され、現在の「菊花せんこう」にはこのケニア産除虫菊が使われています。

